海外ETFとは、海外の証券取引所に上場しているETFを指します。外国株価指数ETFと混乱しがちですが、海外ETFは「外国で上場しているETF」となります。投資する場合は外国株取引口座が必要になります。
海外ETFは日本国外の証券取引所に上場されているETFです。東証や大証などに上場されているETFはどの証券会社でも売買できますが、海外ETFについては取り扱いが異なるため注意が必要です。
通常海外ETFに投資をするには外国株投資に関する口座を証券会社の口座に開設する必要があります。また、取引通貨も円ではなく、外国通貨(米ドル等)となるのが一般的です。
海外ETFは国内ETFと比較してその種類が豊富なことが魅力です。国内のETFもかなり充実してきてはいるものの、現状では海外ETFの方がまだ充実しています。
海外ETFの強みとしては、商品が豊富という点に加えて運用経費が安いと言ったことが挙げられます。たとえば、海外ETFでも人気の世界株に投資ができるVTというETFは日本の投資信託の信託報酬にあたる運用経費が0.18%です。
世界株投資ができる日本のインデックスファンド(SMTシリーズ・グローバルインデックスオープン)の場合の信託報酬は0.54%です。直接の比較にはなりませんが、ローコストで運用できるという点は魅力です。
海外ETFを日本人が投資する場合にはいくつかの注意点があります。
1)海外ETFは外国株(米国株)扱いとなる
まず、投資できる証券会社(ネット証券)が限られます。また、「外国株取引にオススメな証券会社比較」などを見ていただくとわかりますが、国内株と比較して手数料が割高です。信託報酬ではメリットがありますが、売買時の手数料は高めです。
2)投資のために米ドルが必要
海外ETFはドルベースでの取引となるため、米ドルを準備した上で投資をする必要があります。多くの場合は為替手数料がかかります。
3)ETFの分配金の2重課税
米国ETFの場合は、分配金に対して米国と日本の両方で課税されます。ただし、これは申告すれば「外国税額控除」という形で戻ってきますが、確定申告が必要となります。
こうしたことも踏まえると面倒な点も多いということに気づかれるかと思います。
全世界に対する株式投資に適しているETFのうち人気のものをピックアップしています。中でもバンガードのトータルワールドストックETFは1銘柄で世界の98%以上に投資ができるという分散効果が非常に高いETFとなっています。
SPYD |
SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF)は、S&P500高配当指数(同指数)のトータルリターン(経費控除前)のパフォーマンスに概ね連動する投資成果を上げることを目標とする。同指数は、配当利回りに基づき、S&P500指数の採用銘柄のうち配当支払い上位80銘柄のパフォーマンスを計測することを目標とする指数である。 |
VOO |
バンガード・S&P 500 ETF(Vanguard 500 Index Fund ETF)は、総額が大きい米国株式を構成銘柄とするS&P 500指数(同インデックス)の投資パフォーマンスに連動する投資成果を目指す。同インデックスは、米国の主要業種を代表する大型株500銘柄で構成され、米国株式市場のパフォーマンスを表すベンチマークとして知られる。 |
HDV |
iシェアーズ コア米国高配当株 ETF(iShares Core High Dividend ETF)は、通常モーニングスター配当フォーカス指数(同指数)の価格と利回りパフォーマンスに連動した投資成果を目指す。同指数は、財務健全性が高く、同時に持続的に平均以上の配当を支払うことのできる、質の高い米国企業への投資機会を提供する。同指数は75銘柄で構成されており、投資家に配当を支払うことのできる資金余力(配当力)によってウェイト付けを行う。 |
PFF |
iシェアーズ 米国優先株式 ETF(iShares US Preferred Stock ETF)はS&P U.S. Preferred Stock Index(同インデックス)の価格および利回り実績と同等水準の投資成果を目指す。同指数の構成銘柄はニューヨーク証券取引所(NYSE)、アメリカ株式取引所及びナスダック証券取引所に上場される一部の優先株のパフォーマンスを測定する。同インデックスはインデックスプロバイダにより指定された最低価格、出来高及びその他の要件に達した時価総額が1億ドル以上の優先株を含む。同ファンドは総合金融、銀行、不動産、保険、ユーティーリティー、自動車と部品、資本財、電気通信サービス、エネルギー、S-T証券、及びその他のセクターに投資する。同ファンドの投資アドバイザーはBlackRock Fund Advisorsである。 |
VTI |
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(Vanguard Total Stock Market Index Fund ETF)は、グロースおよびバリュースタイルに分散した大型株、中型株および小型株へ投資対象とし、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(同インデックス)に連動した投資成果を目指す。同インデックスは米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーする。 |
VYM |
バンガード・米国高配当株式ETF(Vanguard High Dividend Yield ETF)は、FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指す。FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスは、FTSEグローバル・エクイティ・インデックス・シリーズ(GEIS)の米国コンポーネントの派生インデックスであり、高い配当利回りの銘柄で構成されている。 |
VT |
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(Vanguard Total World Stock Index Fund ETF)は、米国を含む全世界の先進国株式市場および新興国株式市場を投資対象とし、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(同インデックス)に連動した投資成果を目指す。同インデックスは全世界の大型、中型、小型株の市場パフォーマンスを測定し、先進国や新興国市場を含む約47ヵ国の約8,000銘柄で構成されている。 |
Direxion デイリー S&P 500 ブル3倍 ETF SPXL |
Direxion デイリー S&P 500 ブル3倍 ETF(DIREXION DAILY S&P 500 BULL 3X SHARES)は、S&P500インデックスの300%のパフォーマンス(手数料および経費控除前)に連動する投資成果を目指している。 |
VGT |
バンガード・米国情報技術セクターETF(VANGUARD INFORMATION TECHNOLOGY ETF)は、MSCI USインベスタブル・マーケット・情報技術25/50インデックスのパフォーマンスへの連動を目指す。米国の情報技術セクターの大型株、中型株、小型株に投資する。当インデックスは、米国の情報技術セクター株式銘柄で構成されている。このセクターは、テクノロジー・ソフトウェアおよびサービス、テクノロジー・ハードウェアおよび機器、半導体および半導体製造機器の3つの分野の企業で構成されている。 |
Direxion デイリー S&P 500 ベア3倍 ETF SPXS |
Direxion デイリー S&P 500 ベア3倍 ETF(DIREXION DAILY S&P 500 BEAR 3X SHARES)は、S&P500インデックスのインバースの300%のパフォーマンス(手数料および経費控除前)に連動する投資成果を目指している。 |
海外ETFとして登録されている銘柄の一覧です。